単行本
執筆、または企画を担当するなど大きくかかわった本を厳選して紹介します。





マーフィーの法則
アーサー・ブロック著/アスキー刊/定価1600円(本体1553円)

1993年7月に初版発行。『近代プログラマの夕』にも書いているけど、この米国では10人いたら10人は知っているという不思議な法則に興味を持ったのは20年くらい前。そこで、本書を企画。120万部ほど売れた。




遠藤諭の電脳術
遠藤諭著/アスキー刊
1996年10月から『朝日新聞』に連載した「パソ先案内人」「電脳のツボ」「遠藤諭の電脳術」をまとめて1冊に!
「パソコンで年賀状を作るのに500万円かけた男」
「ウィンドウズかマッキントッシュか迷った男の決断」
「高校生ビル・ゲイツの三並べゲーム」
「パソコンつけっぱなし族の言い分」
「松任谷由実の電子メール論」
「アップルの創業者ジョブズがモデルの小説」
「南半球でパソコンのスイッチをいれると画面はどちらに傾く?」
「手回し式計算機とロシア政治警察の関係」
……ほか。



イギリス式いたずらの天才
ティム・ハンキン著/太田出版刊

これは巻末の解説を書かせてもらっているだけです。もっとも、原著を貸していたら翻訳が出ることになったという経緯がある。著者は、ロンドンのキャバレー・メカニカル・シアターのオープン時に参加したアーチストにしてイラストレーターのティム・ハンキン氏。365ページにおよぶ大著から「いたずら」の部分だけを抜きだしたものだ。


近代プログラマの夕(ゆうべ)
ホーテンス・エンドウ著/アスキー刊 /定価1200円(本体1165円)/ISBN4-7561-0528-9

表紙は往年のApple互換機Laser128で有名なV−tech社のTypeWriteというゲームもできるタイピング練習専用マシン。 「バグの語源をめぐる考察」「なぜコンピュータは人間が好きか」「ハードディスクの容量を2倍にする方法」「ドル($)マークの起源ついて」などの読み物、米国のオタクカルチャーを早々と白日のもとにした「青い目のオタッキーに気をつけろ!」「プログラマはなぜゲームに励むのか?」など、四川料理とアジャンタのカレー、スカリーがペプシ時代に日本に売り込もうとしていた全粒トウモロコシ・チップスなどプログラマの生態および好きな食べ物類にも言及。なお、『近代プログラマの夕2』(ISBN 4-7561-0340-5)もある。


計算機屋かく戦えり
遠藤 諭著/アスキー刊/定価2400円(本体2330円)

世界に先駆けてコンピュータの基本回路の理論を提案した人物、いち早く二進法による計算機を考案した伝説の人物、1950年代に最も安定動作した電子素子パラメトロンを作った大学院生、最初のマイクロコンピュータ4004を設計した若きエンジニア・・・日本のコンピュータを作り、育てた当事者たち。月刊アスキー連載時の担当編集部工藤とともに、約2年間にわたって25人を訪ねお話をうかがったものである。シャノン以前に論理回路の理論を発表した中島・榛澤両氏、日本最初のコンピュータをたった一人で作りあげてしまった岡崎文次氏、二進法の伝道者塩川新助氏についてなど、私の日本のコンピュータのアイデンティティについての個人的なわだかまりをある程度すっきりできたと思う。増補改訂版が『新装版 計算機屋かく戦えり』(2005年10月刊行)