<赤勝て白勝て>
(石田真理ちゃんへ)
子供達が父兄の応援のなか
トラックを走る
白と赤の旗が賑やかにふられている
何を求めているの
初めてきみがそんな質問をしてくれた
ふじゅうな身体のきみに
「やさしさ」じゃないでしょ
おじさんが長いあいだ求めてきたものは
と仮にそういう眼で見通されても
こまってしまう
なぜ詩を書いているのと
無邪気にきかれると
まっすぐにきみと向き合えない
だめな僕なのに
大きくなったら何になりたい
と聞いたりする
「ケーキ屋さん」「花屋さん」「学校の先生」
と叫びながら
駆け抜けていった小さな顔
ピストルの音が
引っ越した不在のきみの家にも響いているよ