<輪郭>


人里離れた深い山がやっと僕に輪郭をくれる
言葉でしか表現されない僕は
たまに詩を書く
希薄な輪郭と重力とを言葉に変えながら

目にみえないものに名をつける
なぜか知らないがその名は僕の魂の一つの傷のようだ

いつかどこかで僕は僕を選んだはずなのに
お母さん
僕は生まれてきたことを悔いたりしています

言葉は限界でもある
だから言葉ですべては表せない
死にたいという言葉は
助けてという意味か

魍魎達が闇のなかで
輪を作って踊っている
輪のなかには
なにも閉じ込められていない

詩人よ
名づけられたもののなかにしずまっているものは
ほんとうは何だったのか
魑魅魍魎を
君の言葉ですくいあげよ

言葉にならない重いものが重力によってくだっていった
言葉にならない軽いものが浮力によって拡散していった
この小さな僕のなかで