<さえ子>


おたまじゃくしのにおいがする
ぬぬ! ぬぬぬぬぬぬぬぬ!
ちゃんと風呂へはいったのかな
田舎のおたまじゃくし十匹と都会の彼女
うごかずに鬼のいた家にやすんでいる
おたまじゃくしは風呂場の洗面器の底
彼女はベッドのうえで

バケツと半ズボンに
父のむぎわらぼうしをかぶり
ヤゴ タガメ フナをつかまえる僕たちにまじって
確かにいた小さな鬼

夜僕は彼女を起こして・・・・
いなくなった鬼をさがしに

詩の一連のなかへ入っていく